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オンラインセミナー「オールクラウド化への取り組み」
AllCloud は、当社の登録商標です。
クラウド導入支援サービスの「オールクラウド」。所有から利用へ、クラウドコンピューティングの幕開けです。オールクラウド化への取り組みについて、Webセミナーを公開中。オールクラウドは当社の登録商標です。
クラウドを導入する理由(ワケ)
企業の活動には、様々なリスクが潜在します。情報流出リスク、災害リスク、システムリスクなどがあります。これらは、企業活動の継続に直接関係するリスクです。また、その企業のお客様に重大な影響を与えかねません。
クラウドを導入する前は、企業オフィス内に設定されたサーバやデスク上のパソコンに業務データが保存されております。このパソコン上でアプリケーションソフトを起動し、顧客情報を登録したり、見積もりや請求書を作成したりします。
顧客情報を含む、重要なデータがオフィスのパソコンに存在していることになります。
もしも、そのパソコンが盗難されたら?
もしも、地震でパソコンが破損したら?
もしも、パソコンが故障したら?
その時から、企業活動を継続することはできないのです。それは、それは、とても恐ろしいことです。企業活動が継続できなくなるだけではありません。
顧客情報流出となると、それはもう事件です。
クラウドサービスを導入すると、どうなるのでしょうか?
今まで、企業オフィスのパソコンに保存していた顧客リストや営業報告書、そして電子メールなどのデータは、データセンターに保存されることになります。
企業オフィスからは、インターネットを通じて、そのデータセンターにアクセスします。Webブラウザを起動し、ログイン画面でユーザIDとパスワードを入力することにより、利用者を認証します。その後は、Webブラウザにて、顧客リストの参照や登録ができるようになります。
データセンターでは、利用者からのアクセスに応えるために、広帯域の通信回線を敷設しています。また、データセンター内にあるコンピュータからの発熱に対応するため、空調設備が強化されています。電力供給の複数系統化や、建物の耐震構造も強化されています。コンピュータハードウェアも二重化され、コンピュータ故障時の対応もされています。
アプリケーションについても保守サポートされて、最新の状態でアプリケーションが利用できます。たとえば、給与計算アプリケーションの年末調整では、最新の法令規定がそのアプリケーションに組み込まれることになります。
企業では、情報システムの保守に関わる必要がなくなります。パソコンのハードディスク故障やアプリケーションプログラムの更新など、気にする必要が無くなりますので、本来の業務に社員を集中させることができるのです。
先にご紹介した3つのリスクを軽減するために、クラウドサービスの導入が有効であることがわかりました。
主観となりますが有名なクラウドサービスのロゴマークを図の下に載せております。
※2014年1月より、サイボウズ社kinotneでの構築をお勧めしております。
クラウドサービスは、様々なサービスがIT企業から提供されております。3つのリスクを軽減するために、クラウドサービスに求められる機能はなんでしょうか。
次に、当社におけるオールクラウド化へのステップを具体的に示していきます。
すべての企業で、このステップが適用できるかどうかは分かりませんが、参考にしていただければ幸いです。
Step1では、企業の業務を俯瞰し、業務機能を整理します。クラウドサービスを導入する場合、容易に導入できる業務機能とそうでない業務機能があります。まずは、それを確認します。
Step2では、容易にクラウドを導入できない業務機能について、業務イベントと情報を図式化します。図式化する理由は、業務に携わるスタッフの方々と認識を合わせるためです。この結果を利用して、クラウドサービスの選定が行えます。
Step3では、クラウドサービスの選定を行います。月額利用料金やセキュリティ面での評価を行います。
Step4では、クラウドサービスの利用するための業務手順書を整備します。どのような手順書が必要なのかを明確にします。
Step5では、クラウドサービスの本格運用に向けて、現行業務からの移行方法を確認します。既存顧客の情報をデータ移行する必要があります。
Step1の業務機能のコンポーネント化のイメージです。
当社では、コア機能、オフィス機能、通信手段、設備の4つの領域に分割しています。
コア機能は、もっともクラウド化が難しい領域です。それは、個々の企業がそれぞれ特徴ある活動をするためであり、業務手順が異なるからです。この領域については、Step2の業務イベントと情報の図式化を行います。
オフィス機能は、さまざまなクラウドサービスがIT企業から提供されている領域です。勤怠管理、スケジュール管理、人事給与、会計税務で、それぞれで異なるクラウドサービスを選択するケースもあるでしょう。
通信手段は、いまや情報インフラとまで言われている領域です。この領域では、公共性が高いので、最も利用されているクラウドサービスを選択するのが良いでしょう。
設備は、事務所の賃貸も含めております。“クラウド”からは外れますが、“所有から利用へ“という意味で、この領域に含めています。どうように、カタログや大量印刷ではネット注文印刷を利用しますので、これを指しています。単なるネット注文サービスかもしれませんが、当社では高価なカラーレーザープリンタは持てないので、ここに挙げています。
Step2の業務イベントと情報の図式化のイメージです。
コア機能の広告宣伝、仕入管理、販売管理、そして、請求入金管理までを図式化しています。
図式化に先だって、このコア機能に導入するクラウドサービスをSalesforceを前提にとしております。水色大きな枠がSalesforceの範囲を示しております。Saleforceのクラウドサービスでは、エディションがあります。月額料金により利用できるSalesforceの機能が異なるのです。
当社では、Contact Managerという低料金のエディションで実現できる範囲で構築することを目標としました。この魅力ある低料金で、当社の業務をどこまでカバーできるのか、オールクラウド化においてチャレンジするためです。
四角の箱は、情報のまとまりを示しています。これは、Salesforceでは、オブジェクトと呼ばれているもので、データベースでは「テーブル」と呼ばれているものに該当します。少し明るい水色の「取引先」と「取引先責任者」は、Saleforceで標準で作成されているものです。項目の追加はできますが、これ自体を削除することはできません。それ以外の情報は、当社コア業務に合わせて、作成するものです。
(1)から(8)は、業務イベントを示しております。数字は業務イベントの発生順序を示しています。業務イベントが発生すると、情報を作成したり、更新したりします。
“C”は、情報の新規作成を示しており、”U”は情報を更新することを示しています。
FAX受信や見積請求書、発注書は、物理的なデータファイルで管理します。今回は、エディションの関係で、Saleforceには保存しないことにしております。
これらのファイルは、Googleドキュメントで保存します。Saleforceの機能で、「見せ番コール見積設置」情報とFAX受信PDFを関連付けすることができます。
当社では、この関連付けを活用することにしております。
SaleforceのContracr Manager エディションでは、いくつかの制約がありますので、情報の図式化には、ちょっとしたノウハウが必要になります。
※弊社では2014年1月より、サイボウズ社kinotneでの構築をお勧めしております。
次に、情報のまとまりの内容、つまり、情報項目を決める必要があります。
当社の業務で、実際に利用している主要な情報項目です。
情報項目を決めるためには、業務イベントの流れをシミュレーションしてみると良いでしょう。
特に注意を払って頂きたいのは、「自動採番」の項目です。
当社では、取引番号、注文番号、アダプタのシリアル番号の3つの項目を自動採番することにしました。これらの自動採番項目は、見積書や注文書、アダプタに添付するシールに記載しますので、重要な項目となります。
情報の図式化において、慎重に検討したいものです。
また、情報の「ステータス」項目についても、うまく設定することが重要です。
取引ステータスでは、当社のお客様とのやり取りを記録するために設定を工夫しております。
ここまで、情報とその項目が整理できれば、あとは、Salesforceに設定するだけです。
当社のクラウドサービスの利用状況です。
コア機能、オフィス機能、通信手段、設備の4つの領域について、クラウドサービスを導入しております。それぞれのコンポーネントごとに、利用しているクラウドサービスを明示しておりますので、企業様にて導入される際に、参考になさってください。
こうして、業務コンポーネントを俯瞰すると、当社の人事給与、会計税務は、まだまだクラウド化が進んでいません。使い慣れている弥生様のシリーズが、クラウド対応される日を心よりお待ち申し上げております。(2011年12月現在)
※弊社では2014年1月より、サイボウズ社kinotneでの構築をお勧めしております。
共有フォルダについても、クラウドサービスはいくつも発表されているものの、
当社がビジネスで利用するには、まだまだ、満足しておりません。Yahoo!ボックスのような使い易さをGoogleドキュメントに求めたいですね。現状は、どのサービスも一長一短です。文書単位にアクセス権限を付与でき、セキュリティ面でも安心なので、Googleドキュメントを現状は採用しております。
ここからは、具体的な活用例をお伝えいたします。
今回お伝えするのは、Googleドキュメントのフォーム機能を活用したものです。
一つ目は、出退勤時間の記録とオフィス退出時の最終チェックを記録するものです。出勤時間、退勤時間を記録することができます。また、事務所の最終退出時に電源オフやカギ締めの実施記録を残すことができます。社員の手持ちのスマホから入力することでき、自動的にGoogleドキュメントに保存されます。また、タイムスタンプも自動記録されます。一般的なタイムカードよりも、高機能を実現できて、しかも、スマホでいつでもどこでも使い勝手抜群です。
二つ目は、ちょっと凝ったWebお問合せフォームを実現するものです。当社のホームページは、みんビズを利用しております。みんビズでは、簡単にお問合せフォームを実現することができるのですが、入力フォームの項目を自由に作成することができないのです。みんビズは「かんたん」を売りにしているので、自由度を上げると操作が難しくなるということで、致し方ないでしょう。
とは言え、入力フォームの項目を自由に設定したい、また、選択内容によって、次ページで入力項目を変えたい、などの要望は出てきます。当社でも、「お問合せ」と「見積依頼」では、入力してほしい項目は異なります。選択肢によって、入力ページを変えることが必要なのです。
これらは、Googleドキュメントのフォームを利用することで解決できます。
当社が本当に使用している入力フォームです。
「出勤・退勤」は、次の3つから選択します。”出勤”、”退勤”、”退勤&オフィス最終退出確認”です。3つ目の”退勤&オフィス最終退出確認”を選択した場合は、オフィスの最終退出となった社員が、下記のチェックリストにも記録します。
※連動して、「オフィス最終退出チェックリスト」が必須入力にならないのが残念。
「出勤時刻」と「退勤時刻」は、リスト選択で時刻を指定します。先にご紹介したタイムスタンプで、出退勤時刻を判定しても良いのですが、フォームの送信忘れ等に対応するために、この項目を設けています。
「オフィス最終退出チェックリスト」は、実施後のチェックリストとして利用します。ドア施錠がありますので、オフィス退出後に、チェックリストに記録を残せるのがポイントです。
最後に、送信ボタンを押せば、入力した結果をGoogleドキュメントに記録することができます。入力結果のコピーが欲しい場合には、一番下のチェックボックスにチェックを入れると、自分のメールアカウントにコピーが送信されます。
スマホの活用により、Googleドキュメントだけで、ここまで出来るのは素晴らしいです。
Googleさん、ありがとう!
こんなWebお問合せページが欲しくなりませんか?
1ページ目で、お客様のお名前や連絡先メールアドレスなどを入力してもらいます。(図ではスペースの関係で割愛しています。)
そして、「お問合せ」か、「お見積り依頼」なのかを、選択して頂きます。続行ボタンを押して、2ページ目に移ります。
2ページ目では、1ページ目で選択された「お問合せ」か「お見積り依頼」の
どちらかを表示することができるのです。Googleドキュメントのフォーム機能では、1ページ目のラジオボタン選択の設定で、次に遷移するページを指定することができるのです。これにより、「お問合せ」フォームと「お見積り」フォームがお客様の選択により切り替えることができます。
最後に、3ページ目で、送信ボタンを押すことで、お客様にて入力して頂いた内容を送信することができます。入力して頂いた情報は、Googleドキュメントに保存されます。
このように、Googleドキュメントのフォーム機能を利用することで、みんビズの枠を超えた世界が広がるのです。
当社では、いくつかのクラウドサービスを有機的に結合させることによりオールクラウド化を実現しております。
※弊社では2014年1月より、サイボウズ社kinotneでの構築をお勧めしております。
当社のオールクラウド化への取り組みが、IT導入を検討されている企業様にとって
お役に立てば幸甚です。
今後も、ホームページにて続編を掲載してまいりますので、ご期待ください。
最後までオンラインセミナーをご覧いただき
誠にありがとうございます。
当社では、クラウド導入コンサルティングを行っております。
ご用命は、「お問合せフォーム」にてご連絡をお願い致します。