実行予算を組んだ段階での予算の原価は管理しているけど、工事が終わったあとの実績の原価が管理できていない。こういった状況になってしまっていないでしょうか?もしくは、工事毎に都度都度の実績管理ができていないので、決算を締めてみないと実績の粗利が分からないといった状況になってしまっていないでしょうか。こういった問題を抱えたまま業務を進めてしまうと、原価管理という面で大きなリスクを伴うことになります。リスクとしては大きく点あります。一つ目は予算と実績の比較ができないために工事が終わったあと検証ができないという点、二つ目は工事の途中で予算と実績に大きな乖離があった場合、そのシグナルが工事途中段階で見える化されないという点です。とくに後者については会社の業績に大きく影響しますので、この問題は是が非でも解決しておきたいものです。

なぜ予算は管理できているのに、実績が管理できなくなるのか。

これは実績を入力するタイミングが大きく影響しています。先ほどの実行予算の大まかな業務の流れをご覧ください。

<実行予算の流れ>

    ①実行予算を組む
    ②発注をする
    ③発注した工事に対して査定をする
    ④支払をする

本来であればこちらの流れで業務の流れが行われていると思います。この時に③発注した工事に対して査定をするという業務ですが、この時に発注に対しての査定が行われますので、多くの場合このタイミングで債務が確定します。要は実績が決定するわけです。この時必要な業務は工事担当者が原価管理システムに実績を入力する、経理担当者がクラウド会計freeeに費用を入力するといった2つの業務が必要になります。この2つの業務というのがミソで、会計業務は必須ですから必ず行われると思いますが、同じような業務を原価管理システムでも行わなければならないため、この時にやらなくなってしまうといったケースが多くあります。
また③の査定をしていない会社ですと、請求書が来た内容を工事担当者に確認してOKであれば、④の支払業務を行うといった簡便的なやり方を行っているため、なおさら工事担当者がその実績を原価管理システムに書き写すという業務が行われなくなってしまうというケースが多いようです。

こういったメカニズムで、「予算」の管理はできるのに「実績」の管理ができなくなってしまう、といった問題が生じているのです。

クラウド工事台帳とクラウド会計freeeのすすめ

上記の問題を解決する方法として、アイティーフィットではクラウド工事台帳とクラウド会計freeeによって、原価管理システムと会計システムの連携をご提案させて頂いております。システム連携により、クラウド工事台帳に実績を入力することによって、会計の仕訳が生成され、そのデータがクラウド会計freeeに連携されますので、重複する業務を減らすことが可能です。また実績管理が容易になりますので、工事途中であっても予算と実績の比較が容易にでき、また工事完成後の検証も行うことが出来ます。